ストックレー邸 : Palais Stoclet

26 mars 2021

Palais Stoclet ストックレー邸


Avenue de Tervueren 279-281, 1150 Bruxelles (Woluwe-Saint-Pierre).
1905-1911 : Josef Hoffman : Sécession viennoise (Art nouveau géométrique).

テルヴュレン通り279-281番地、ブリュッセル(ウォリュウェ=サン=ピエール地区)
1905-1911年:ヨーゼフ・ホフマン:ウィーン分離派様式(アール・ヌーヴォー幾何学様式)

Palais Stoclet ストックレー邸

ブリュッセル東部に建つ邸宅。施主は裕福な金融業者でありエンジニアでもあったアドルフ・ストックレーで、設計はオーストリアの建築家・デザイナーのヨーゼフ・ホフマン。ストックレーが拠出した潤沢な予算をもとに、ホフマンや他の協力芸術家たちが妥協を惜しまず設計・創作をした結果、この見事な建築遺産が誕生したのでした。

アール・ヌーヴォー様式にはヴィクトル・オルタ式の曲線・植物的要素を目立たせる流れと、ポール・アンカール式の幾何学的意匠を目立たせる流れがあるのですが、このストックレー邸は後者をさらに純化させたような、非常に峻厳な外観。建築史的には、アール・ヌーヴォーからアール・デコおよびモダニズムへの移行の橋渡し的役割を果たした建築と評価されています。

ストックレー邸はまた、「総合芸術」としての建築の理念を実践した作品で、建築に調和するかたちで内装や家具調度類、庭園などが整備されています。ホフマンに協力したのは、画家のグスタフ・クリムトや彫刻家のフランツ・メツナー、グラフィックデザイナーのコロマン・モーザーなど。ファサード中央部の塔の頂に立つ彫像は、フランツ・メツナーの作品。

洗練と威厳を感じさせる迫力ある佇まいであることはたしかなのですが、わたくしはこの邸宅を実際見て、なんて冷たい建物なのだろう!と驚きました。なんというか、人を寄せ付けないオーラが漂っていました。南側の庭に面した部分は、開口が多く開放的な造りらしいのですが通りからはその様子がうかがえず。

建物の外壁にはカッラーラ産の大理石が用いられているそう。非常に豪華。角部の枠を縁取っているのはブロンズ。建物はメンテナンスが非常に行き届いていて、内装に至っては竣工当時とほぼ変わっていないそうです。是非見てみたいのですが建物内は見学不可。

直方体で構成された渡り廊下がストイックで非常にかっこよい。

美術館や博物館の入口のような玄関部。

Références

  • Francesca Prina et Elena Demartini, Petite Encyclopédie de l'architecture, traduit par Annie Guillemin, Éditions Solar, 2006, p. 282-283.
  • Owen Hopkins, Les Styles en architecture, traduit par J.-L. Clauzier et L. Coutrot, Dunod, 2014, p. 143.
  • « Palais Stoclet », le site de l’UNESCO.
  • « Le palais Stoclet », le site Inside Art Nouveau / Bruxelles.

Photos prises en juillet et en août 2017.
2017年7月、8月撮影