鶴林寺 : Kakurin-ji

19 avr. 2022

Kakurin-ji 鶴林寺


424, Kitazaike, Kakogawachō, Kakogawa-shi, Hyōgo-ken, Japon.
589 : Première construction d’un bâtiment du temple
1123 : Construction de Taishi-dō.
Première moitié du XIIe siècle : Construction de Jōgyō-dō.
1397 : Construction du bâtiment principal (Hondō).
1406 : Construction de Gyōja-dō.
1407 : Construction de clocher (Syōrō).
1563 : Construction de Gomadō.
XIV-XVI siècle (ère Muromachi) : Construction de pagode à trois étages.
1672 : Reconstruction de Niō-mon.
1705 : Reconstruction de Kannondō.
1980 : Reconstruction de pagode à trois étages après l’incendie criminel.

兵庫県加古川市加古川町北在家424
589年:最初の精舎の建立
1112年:太子堂の建立
12世紀前半:常行堂の建立
1397年:本堂の建立
1406年:行者堂の建立
1407年:鐘楼の建立
1563年:護摩堂の建立
14-16世紀(室町時代):三重塔の建立
1672年:仁王門の再建
1705年:観音堂の再建
1980年:三重塔の放火による損傷ののち、再建

589年に聖徳太子の命によって建てられた精舎が基になっている、由緒正しい古刹です。聖徳太子の崇敬する恵便法師(えべんほうし)という僧が仏教弾圧を逃れて辿り着いた土地ということで、この場所に建てられたのだそうです。正式名称は刀田山(とたさん)鶴林寺。9世紀初頭、第3代天台座主の円仁がこの寺を訪れ薬師如来を刻して以降、天台宗の寺院となりました。

Kakurin-ji Niō-mon 鶴林寺仁王門

山門となっている、立派な仁王門。なお鶴林寺は入山料500円(2022年3月時)となっており、支払いはこの仁王門のところで行います。

Kakurin-ji Niō-mon 鶴林寺仁王門

大きく張り出した屋根が見事。下層部から上層部に向かって建物が開いてゆくような、逆三角形型のプロポーションがうつくしいです。

Pagode à trois étages 鶴林寺三重塔

仁王門からお寺の敷地内に入るとまず左手に見えてくるのがこの三重塔。

現存の三重塔は、放火(!)による損壊の後、1980年に再建されたものだそう。

三重塔のわきでひっそりと佇むのが経蔵。

杏仁豆腐みたいでかわいい。(←どういう感想だ)

Kakurin-ji Gyōja-dō 鶴林寺行者堂

経蔵の奥に鎮座するのは行者堂。前身は山王権現をまつり鶴林寺を守護する日吉神社だったのですが、明治以降、役行者(えんのぎょうじゃ)という修験道開祖を本尊とする行者堂になりました。

この行者堂は、前面が春日造、背面が入母屋造という珍しい造りになっています。

鶴林寺本堂。室町時代中期の1397年造です。

開け放たれた扉が印象的。この扉は桟唐戸(さんからど)というらしいです。

扉を開けていると中までけっこう光が入ってきます。

天井の格子がみごと。

斜め後ろから見た本堂。桁行7間、梁間は6間となっております。

Kakurin-ji Taishi-dō 鶴林寺太子堂

本堂の向かって右にあるのが太子堂。檜皮葺屋根の凛とした佇まいで、何ともいえない凄みがありました。個人的には、鶴林寺のなかで一番感動した建物でした。

建立は1112年。本堂を挟んで反対側にある常行堂と並んで兵庫県でもっとも古い建物です。この建物の前身が、聖徳太子の建てさせた聖霊院という建物であったために太子堂という名を冠しているとのこと。

屋根の形状と入口扉の位置が独特。

屋根が切れるところからさらにまた庇のような部位が付くのは、縋破風(すがるはふ)というらしいです。それにしても流れるような屋根のラインが優美。

Kakurin-ji Jōgyō-dō 鶴林寺常行堂

太子堂の真向かいにあるのが常行堂。建立は12世紀前半で、太子堂とほぼ同時代。

常行堂も、元は檜皮葺屋根だったのですが1566年に、瓦屋根に葺き替えられたそうです。

蔀戸の格子が大変うつくしい。

Clocher de Kakurin-ji 鶴林寺鐘楼

鐘楼は1407年造。

2階に上がって鐘をつく、背の高い造りになっています。

見上げると、屋根の造りに圧倒されます。

本堂の向かって右手奥にあるのが、観音堂と護摩堂。

Kakurin-ji Kannondō 鶴林寺観音堂

こちらが観音堂。播磨国姫路藩主の榊原政邦の寄進によって1705年に完成しました。

Kakurin-ji Gomadō 鶴林寺護摩堂

観音堂と違って、向拝が付いていないのが護摩堂。1563年の建立です。

簡素な造りなのですが解説板によると、内部の梁の使い方に「奇想天外ともいうべき手法が凝らされている」らしいです。気になる。

四方八方ににらみをきかせる鬼瓦。以上、写真多めで紹介しましたが、鶴林寺はほんとうに見どころの多い素敵なお寺でした。

Références

  • 鶴林寺の文化遺産〕、『文化遺産オンライン』のサイト
    ※ブラウザの規定言語を日本語以外にしていると上記リンクに正しく飛べないのでご注意ください
  • 鶴林寺公式ホームページ
  • 上記に加えて、寺内の各解説掲示板も参照しました

Photos prises en mars 2022.
2022年3月撮影