80, Haragō, Fukaya-shi, Saitama-ken, Japon.
1921-1922 : Genkichi Hamana : éclectisme nippo-occidental.
2011-2013 : Restauration.
埼玉県深谷市原郷80
1921-1922年:濱名源吉:和洋折衷建築
2011-2013年:修復
埼玉県内最古の商業高校である、深谷商業高校の旧校舎。1922年竣工で1967年に校舎としての役割を終え、現在は記念館として保存、活用されています。老朽化や耐震性の問題から1990年代頃にかけて記念館は存続の危機に立たされますが、同窓会生や学校関係者、研究者たちの尽力により解体をまぬがれます。2011年から大規模修復が行われ、現在目にすることができるような鮮やかな色彩のうつくしい建物として復活しました。
建物の経歴を物語る立派な立て看板もありました。この建築がいかに、学校や地域の誇る財産として共有されているかがうかがえます。
建物裏側には旧門が保存されて残っていて、その赤いれんがが目を引きます。深谷市はれんがの製造地としても有名で、深谷産のれんがは日本銀行や東京駅に使われていたりします。なお建物外観の浅葱色は、修復時の調査によって判明した竣工当時の外壁の色を再現したものだそうです。同じく深谷市の名産である、ねぎを何となく連想させる色彩。
玄関部。建物は日曜の日中に、無料で見学可能になっています(2022年現在)。
建物内部もきれいに修復されています。
旧、校長室。家具調度の類も、建物同様品格があって非常に立派。これらも竣工当時使用されていたものを再現しているんだと思います。
木目調の階段。消火栓の色も、周囲の雰囲気に合わせて茶色になっています。
かつてたくさんの学生が行き来していたであろう階段。
Références
- 横山晋一、林秀樹、梶芳晴、「国登録有形文化財 深谷商業高等学校記念館の復原整備について」、『ものつくり大学紀要』、第4号、2013年、88-96頁
- 「二層楼改修の記録」、埼玉県立深谷商業高等学校のサイト
- 「埼玉県立深谷商業高等学校記念館」、文化財オンラインのサイト
Photos prises en février 2016.
2016年2月撮影