91-1, Edomachi, Chūō-ku, Kōbe-shi, Hyōgo-ken, Japon.
1951 : Eikichi Hasebe : modernisme.
2023 : destruction.
兵庫県神戸市中央区江戸町91-1
1951年:長谷部鋭吉:モダニズム
2023年:解体
兵庫県内に本店や営業所を持つ銀行の相互扶助、事業促進を目的として設立された協会のビル。
長谷部鋭吉の設計で1951年に建てられた味のあるモダニズムの建築だったのですが、新しいビルに建て替えるため2023年に解体されてしまいました。
南側立面の、付け柱が並んで垂直性が強調された低層部と、水平連続窓で構成された高層部の組み合わせがうつくしい。
建物は2010年以降に改修がなされたようで、改修以前は低層部のガラス部分はガラスブロックがはめ込まれていたり、高層部の窓の下部には鉄柵が付いていたりしていました。以前の写真はネット上でいくつか見つかります。
街路に面して列柱が並ぶ、すてきな佇まい。街の風景に端正な趣きを添える建築です。
同形の開口が規則正しく並んだ南側立面とは対照的に、東側は色々な形や大きさの窓が並ぶたのしい外観になっています。
どこか茶目っ気もあるようなかわいい窓。このような唯一無二な意匠の建築が解体されてしまったとは、あまりにも残念です。今はもうない建築をこうやって記録して記憶にとどめるささやかな営みは、すさまじい勢いで建築遺産を取り壊してゆく様々な力の前では無力以外のなにものでもないのですがそれでも当ブログは今後も粛々と建物を紹介してゆきたいです。
入口部分。神戸銀行協会のプレートや、凝った鉄格子の開口や街路名表示板など見所多数。
石に刻まれた1950年という文字。歴史の重みを感じさせます。
Référence
- 「財界の拠点、築70年「神戸銀行協会」建て替えへ 名建築、オフィスビルに 23年7月着工」、『神戸新聞NEXT』、2022年4月22日。
Photos prises en mars 2022.
2022年3月撮影