Stationsplein, Amsterdam.
1998-2001 : VMX architects.
駅前広場、アムステルダム
1998-2001年:VMXアーキテクツ
アムステルダム中央駅すぐそばにある、運河上の大規模駐輪場。たくさんの自転車と運河、というアムステルダムの2つの名物が組み合わさった、この都市ならではの光景だと思います。
この駐輪場を設計したVMXアーキテクツのサイトにも書いてあるとおり当初は暫定的な自転車置き場として計画された施設だったようでしたが、わたくしがこの場所を訪れた2018年時点では、完成からもう15年以上経過していたにもかかわらずまだまだ現役で稼働していました。
当初は2500台ほどの収容規模が想定されていたそうですが、市の見積もりによると5000台くらいの自転車が停められているのだとか。たしかに建物が見事にびっしりと自転車で埋め尽くされています。2023年にはついに、7000台ほどの自転車が停められる新しい駐輪場がアムステルダム中央駅前の運河下に完成したため、この駐輪場は近々その長い「暫定供用」の役目を終えるものと思われます。長い間お疲れさまでした。
駐輪場は4層構造になっていてそれぞれの層は斜路でつながっています。
2箇所ある入り口のうちのひとつ。
ものすごい数の自転車が停まっていますが、整然とした感じで通路も広く開けられています。とはいえ何しろこれだけの数なので、自分の停めた自転車を再び見つけ出すのにけっこう苦労するのだとか。
スロープがありつつも階段もあります。階段には自転車を押して上り下りできるよう、両端にタイヤを転がすための溝が設けられています。
見渡す限り自転車の壮観な光景。駐輪場の建物の造り自体もシャープでかっこいいです。
この自転車置き場の暫定供用がこれほど長く続いた理由としては、駅前運河下の新しい駐輪場の計画・工事が難航したためというのがもちろん大きいのですが、この駐輪場自体が一種のアムステルダム名物、観光名所のひとつになったから、というのもあるみたいです。こうやって建物を探検してみると、旅行者が注目するのも納得できる魅力的な空間であるとたしかに実感できました。
Références
- Guus Kemme et Gaston Beckers (eds.), Amsterdam Architecture : A Guide, Thoth, 2018 [seventh éd.], p. 207.
- « Bycycle storage CS », le site de VMX architects.
- « Amsterdam Stationsplein Underwater Bicycle Parking Facility », le site de Lumiguide.
Autres travaux de VMX architects : VMXアーキテクツの他の建築
- S-House(2006)
- Loft office : ロフト・オフィス(2008)
Photos prises en août 2018.
2018年8月撮影









