ペクサン大通りの建物 : Immeuble du boulevard Paixhans

31 déc. 2020

Immeuble du boulevard Paixhans ペクサン大通りの建物


13, boulevard Paixhans, 57000, Metz, France.
1903 : Bernhardt Kühn et Paul Meyer : style néo-roman (rhénan) et style néo-Renaissance (flamande).

ペクサン大通り13番地、メッス、フランス
1903年:ベルンハルト・クーン、パウル・メイヤー:(ラインラント式)ネオ=ロマネスク様式、(フランドル式)ネオルネサンス様式

フランス、メッスの旧市街を取り巻く環状道路沿いにある建築。この建物ができた頃メッスはドイツ領であったため、設計にあたったのはベルンハルト・クーンとパウル・メイヤーという2人のドイツ人でした。メッスはフランス領になったりドイツ領になったり色々と大変な歴史を経ている街なのですが、そういう歴史がむしろ、複数の建築様式が入り混じった独特の、そして文化的に貴重な街並みを形成することに寄与してもいます。

見事な妻屋根は、フランドルのルネサンス様式によく見られる特徴。ちなみに写真向かって右半分の建物は別の設計者(不詳)が1904年に造った別の建物なのですが、隣の建物と様式や立面をよく揃えて建てています。

開口部まわりの装飾や角の出窓がとても素敵。

要所要所にたのしい彫刻を織り交ぜてくるところはロマネスクの精神を感じさせます。

出窓下の刳型の造形や番地表示、建築家のサインなど見どころ満載。芸が細かいなあと感心させられるところがいくつもある、凝った建物でした。

十字架形の窓枠が多用されていたり立面の垂直性が目立っていたり、ゴシックの特徴も少し感じられる。

ついでに、といっては失礼ですが隣の建物(ペクサン大通り11番地)も撮影。角に位置する白いサッシの開口がやや素っ気ない。竣工後に改修された建物なのかもしれないです。

とはいえ妻屋根や出窓が見事。2棟で素敵な建築群を形成しています。

Références

Photos prises en décembre 2017.
2017年12月撮影