ラ バール サン=ジュスト : La Barre Saint-Just

30 janv. 2021

La Barre Saint-Just ラ・バール・サン=ジュスト


31-35 rue, Jean-Guéhenno et 21, rue Lesage, 35000, Rennes, France.
1969 : Georges Maillols : modernisme.

ジャン・ゲエンノ街31-35番地およびルサージュ街21番地、レンヌ、フランス
1969年:ジョルジュ・マイヨルス:モダニズム

La Barre Saint-Just ラ・バール・サン=ジュスト

レンヌで数多くのモダニズム集合住宅を設計した建築家、ジョルジュ・マイヨルスの代表作のひとつ。11階建て、全117戸、5つの事務所スペース、5つの店舗を収めたプログラム。ラ・バール・サン=ジュスト設計前の1950年代からマイヨルスはレンヌですでにいくつかの集合住宅を手掛けており、レンヌ市長からの信頼も厚かったため、このような大規模プロジェクトを任されたのでした。

建物は真上から見ると風車のような独特の配置で、建物中央に向かって階数が増してゆくピラミッド型になっています。

建物の特徴のひとつである空に向かって斜めに飛び出た物体は、通風をよくする翼であり、南中時刻頃にはテラスの日除けになるルーバーでもあるとのこと。

段々になっている部分は広々としたテラスになっています。下記レフェランスで挙げたフランスTVのYouTubeでテラスの様子を見ることができるのですが、リゾート地のバルコニーのような、非常に開放的で快適そうな空間でした。上記のルーバーで上下階からの視線も適度に遮られているとのこと。この辺りはもともとブルジョワ邸宅が多く、この集合住宅のターゲットも富裕層であったので、ラグジュアリーな付加価値を持たせるためのテラスであったようです。

雁行して各住戸が設けられた、東側の低層部分。こちらは水平のラインが強調されていてうつくしい。

入口部分の造り込みようもとてつもない。

共用部は、床は大理石で、壁面はエナメル処理した炻器張り、木材はマホガニーが用いられています。これらの素材は、マイヨルスが自らイタリアに足を運んで見つくろってきたもの。そして、パーツ欠損時のためにストックがいくつか用意されているのだとか。

主要玄関口もやはり豪華で壮大な雰囲気。

日当たりよく、緑地も設けられ空気の流れも考慮に入れた設計で、快適な住空間の創出によってレンヌ市に認められたジョルジュ・マイヨルスの面目躍如といった感じの集合住宅でした。

Références

Autre travail de Geroges Maillols : ジョルジュ・マイヨルスの他の建築

Photos prises en février 2018.
2018年2月撮影