29-1, Chūō, Konosu-shi, Saitama-ken, Japon.
1996-2000 : C + A Coelacanth and Associates (Masao Koizumi, actuel directeur de Koizumi Atelier).
埼玉県鴻巣市中央29-1
1996‐2000年:C+A シーラカンスアンドアソシエイツ(小泉雅生(現、小泉アトリエ主宰))
埼玉県鴻巣市にある大規模複合文化施設。1996年に行われたコンペでシーラカンスアンドアソシエイツが設計事業者として選ばれ、2000年に竣工しました。シーラカンスでこのプロジェクトを主導したのは現、小泉アトリエ主宰の小泉雅生。
建物入口へのアプローチは西側から。
主要入口は2階にあるのですが、スロープからも階段からも行けるようになっています。
ピロティで持ち上げられて延びている部分の先端にはレストランが入っています。グーグルのストリートビューでレストランの中の様子をのぞいてみたら、開放的で眺めのよさそうな空間でした。お店が開いているときに来てみたかったです。
階段とスロープと建物の配置具合が複雑でかっこいい。
スロープから駐輪場の屋根を吊るす見せ方も素敵。規模の大きな建築でありながら、細部も要所要所で凝っていました。
箱状の建物に、細長いガラスのヴォリューム(廊下)が斜めに貫入するダイナミックな造りになっています。
廊下が斜めに走っている下から、階段をのぼって建物入口にアプローチ。
入り口前にはちょっとした中庭があります。中庭の一角にある扉も非常に凝っていました。
敷地南側は傾斜のある芝生公園になっていて、建物の規模感がうまく抑えられています。わたくしが訪れたのは寒い冬の夕暮れ時だったのですが子供らが元気に遊んでおりました。横浜の象の鼻パーク/テラスを訪れたときも思ったのですが、小泉雅生の造り出す屋外空間は、人がついそこで時間を過ごしたくなるように、うまくできています。
芝生の丘の上から建物を見る。こちらがわの入口は、きっと色々な理由で閉鎖になってしまったのでしょう。
芝生の丘は建物の真ん中で切れていて、裏側に抜けられる通路になっています。
建物の谷間を抜ける通路。
ガラスの造形、ガラスを透かして見える階段、色分けされたコンクリートなど、通路部分も見所たくさん。
細部いろいろ。
通路を抜けると建物裏側の搬出入口へ。
建物裏側も、美観がしっかり整えられているように思いました。
外壁を覆っているのはグレーチングで、日差しを適度に遮って建物の温度上昇を防ぐ効果を期して付けられたもの。ホールの音響設計を担当した永田音響設計のサイトによると、このグレーチングが風で騒音を出さないようにするため形状を試行錯誤したとのことです。
北西側の駐車場から建物を見る。
遠景。ゆるやかに高さを増してゆく屋根のラインがうつくしい。
Références
- 「鴻巣市文化センター<クレアこうのす>」、小泉アトリエのサイト
- 「鴻巣市文化センター」、『永田音響設計News』01-3号(通巻159号)、2001年
- 「鴻巣市文化センター/クレアこうのす」『新建築』2000年11月号
Autre travail de Masao Koizumi : 小泉雅生の他の建築
Photos prises en janvier 2020.
2020年1月撮影