クレマティット荘とタリアナ荘 : Villa Clématites et Villa Taliana

4 févr. 2024


24-28, rue Felix Faure, 54000, Nancy, France.
1906-1909 : César Pain : École de Nancy (Art nouveau).
*1906 : construction de Villa Taliana (no. 28).
  1907 : construction de Villa Clématites (no. 26).
  1909 : construction de la maison du no. 24.

フェリックス・フォール街24-28番地、ナンシー、フランス
1906-1909年:セザール・パン:ナンシー派(アール・ヌーヴォー)
*1906年:タリアナ荘完成(28番地)
  1907年:クレマティット荘完成(26番地)
  1909年:24番地の住宅完成

ナンシー派(アール・ヌーヴォー様式)のかわいらしい家屋が数多く軒を連ねる、フェリックス・フォール街に建つ3軒の家。写真の手前から奥に向かって、28番地のタリアナ荘、26番地のクレマティット荘、それから、特に名前のつけられていない24番地の住宅、という並びになっています。

3軒ともセザール・パンによる設計です。セザール・パンは建築家というよりは、ナンシーの役所で建築積算士として活躍した人物で、その後、土地区画分譲事業者に転じています。このフェリックス・フォール街の住宅分譲事業にも一役買っていたようで、ここがさながらナンシー派住宅の見本市のような壮観な眺めになったのも、彼の功績によるものといえるでしょう。

Villa Clématites クレマティット荘

青い屋根組がうつくしいクレマティット荘。クレマティットは植物のクレマティスのことで、この花を図案化した装飾を、ナンシー派の創作者たちはしばしば用いています。この見事な壁面装飾で描かれているのももちろん、クレマティスです。ところで、わたくしがナンシーを訪れた日は日差しが猛烈に強い日だったので、順光で撮った写真はほとんど、明度や彩度がおかしくなってしまいました…。

窓の下部には、「レ・クレマティット」と描かれた壁画が嵌め込まれています。ちなみにタリアナ荘の「タリアナ」の由来はよく分かりませんでした。人名だろうか。それから、3軒並んだ家のうち最後に建てられた24番地の家だけ命名がされていない理由も不明です。

Références

  • « Rue » [Description historique de la rue F. Faure], le site de la Ministère de la Culture, plateforme ouverte du patrimoine.
  • « Maison dite les Clématites », le site de la Ministère de la Culture, plateforme ouverte du patrimoine.
  • « César Pain », le site PSS-archi.eu.

Photos prises en septembre 2023.
2023年9月撮影