デ ユトレヒト社屋 : Bureau de De Utrecht

29 janv. 2024

Bureau de De Utrecht デ・ユトレヒト社屋


Damrak 28-30, 1012 LJ Amsterdam, Pays-Bas.
1904-1906 : Jan Frederik Staal + Alexander Jacobus Kropholler.

ダムラク28-30番地、アムステルダム
1904-1906年:ヤン・フレデリク・スタール+アレクサンデル・ヤコブス・クロポレル

Bureau de De Utrecht デ・ユトレヒト社屋

アムステルダムの繁華街、ダムラクに建つオフィスビル。ユトレヒトの生命保険会社、デ・ユトレヒト社の事業所として1906年に建てられました。設計はJ・F・スタールとA・J・クロポレルで、両者は1903年から1910年まで協働体制で設計活動をしていました。その後スタールはアムステルダム派に接近し、作風もそれに類するものになってゆきます。クロポレルの方はどちらかというと歴史主義、伝統主義的な作風の建物を設計するようになります。なお、上の写真の建物真ん中に浮かんで見える白い物体は街灯です。

もともと背の高い建物なのですが、3階分にまたがる荘厳な付け柱によって垂直性が強調され、より一層高く見えます。高層部の外装に用いられているのはスウェーデン産の緑大理石。

生き物大集合といった趣きの高層部の装飾。とても凝っています。

1階、中2階部分の外装に使用されているのは磨き仕上げされた花崗岩。彫像は、「悪を打倒する叡智」の象徴だそうです。

上記の「悪を打倒する叡智」の両脇に佇む彫像はそれぞれ、「時の移ろい」と「節制」の象徴であるとのこと。いかにも生命保険会社らしい題材です。これらの彫像は、アムステルダム出身の彫刻家のヨセフ・メンデス・ダ・コスタの作。

ダ・コスタによる彫像作品は角部にもあって、奥にあるのは「庇護する愛」の彫像。それにしても角部の装飾も抜かりないです。

浅いアーチを支持する基壇部分に、設計者のスタール&クロポレルの名が刻まれています。

Références

Photos prises en août 2018.
2018年8月撮影