48, boulevard de Pesaro, 92000, Nanterre, France.
1976-1978 : Jacques Kalisz.
ペーザロ大通り48番地、ナンテール、フランス
1976-1978 : ジャック・カリシュ
デファンス地区の外縁部、ピュトー墓地とアンドレ・マルロー公園の間くらいに位置する学生向け宿舎です。白い立方体状の塊が不規則に積まれたような、独特で唯一無二の外観を呈しています。
この建物の設計者はポーランドにルーツを持つ建築家で、パリやその近郊で公共建築や学校建築などを数多く設計したジャック・カリシュ。
ジャック・カリシュはブルータリズムとの親近性も見出せるような、ごつごつして硬質な建築を手がけることが多いのですがそうした様式はこの学生寮にも表れているように思います。とにかくかっこいい・・・のですが、ブルータリズム建築にありがちな、メンテナンス不足による建物やその周辺環境の荒廃に、ラヴェル学生寮もさらされている模様です。実際、この建物をあちこち撮影しているとき、どこかもの寂しい雰囲気を感じなくもなかったです。
とはいえ最近(2024年9月)久しぶりにここを再訪したときには、至近距離に現代建築が新しくいくつかできていたり土地の再整備が進んでいたりしていて雰囲気がだいぶ良くなったなあとも思ったので、なんとか活気をとり戻してほしいです。現状、建物を所有する企業は解体を視野に入れているようなのですが、それに対してイル=ド=フランス地方文化事業局はこの建物を「特にすぐれた現代建築」に認定して牽制(?)をしたりしている状況となっています。
建物全体の造形もさることながら、この屋外螺旋階段なども絶品だと思います。
大きく取り込まれた空隙もまた見事。あえて入り組んだ造りにすることで、学生同士の遭遇や交流を引き起こそうという設計者の意図もあったのだとか。
建物裏手、アンドレ・マルロー公園の丘からの眺め。
こうして見るとギリシアかどこかの集落を眺めているような気分にもなります(撮影日が青空だったらなお良かったのですが)。敷地内には学生宿舎以外にも図書館、楽器練習室、コンサートホールなども配されています。
どの住戸も2つの階に分かれたデュプレクス形式になっていて、音楽活動をする場と生活の場とが区別されるように配慮されているそうです。
窓の形がさまざまでたのしい。けれども採光はあまりよくなさそう。
Références
- « Foyer Maurice Ravel », le site de Docomomo France.
- « Foyer Maurice-Ravel » le site Le Parisien Étudiant.
- « À Nanterre, suspense sur le Foyer Maurice-Ravel de Jacques Kalisz », le site AMC-Archi.com.
Autre travail de Jacques Kalisz : ジャック・カリシュの他の建築
Photos prises en mars 2016 et janvier 2018.
2016年3月、2018年1月撮影