2-4, Komatsubara, Kita-ku, Osaka-shi, Osaka, Japon.
2007-2010 : Dominique Perrault Architecture + Shimizu Corporation.
大阪府大阪市北区小松原町2-4
2007-2010年:ドミニク・ペロー建築設計+清水建設
フランス国立図書館やEUの司法裁判所等の設計で名を馳せるドミニク・ペローによるオフィスビル。ただ、ペロー事務所は「デザイン・アーキテクト」としてプロジェクトに携わったようで、実施設計等を行ったのは清水建設。いずれにせよ、うつくしい高層ビルです。
建物は梅田の繁華街に位置しています。阪急のもっさりしたビル(写真一番左)や村野藤吾による梅田換気塔(写真左手前)、モダニズムな曽根崎警察署(富国生命ビルの右隣)、さらにはHEP FIVEの赤い観覧車(梅田換気塔の奥にちらっと見える)などに囲まれて、にぎやかで多様性あふれる梅田の街並みを形作っています。
建物東側、扇町通りからの眺め。ガラスが空を映し出していて、きれい。ドミニク・ペローによるカーテンウォールの建築はどれも見るたびにほれぼれしてしまいます。
ペローによれば、根元が太く上にゆけばゆくほど細く真っ直ぐになる樹木をイメージしてデザインしたそうです。わたくしはビルを見たとき鉱物質の結晶体を想起したので、有機物のイメージをもってデザインされたと知って少し意外に思いました。
見上げたときの外観がとてもかっこいい。先ほどの樹木のイメージで引き続き述べると、ランダムに角度が変わるガラスパネルは樹皮を模しているのだとか。
扇町通りからの眺め。カーテンウォールのガラス部材を供した三協アルミのサイト(下記リンク参照)によれば、低層部の変化に富んだガラスのユニットは細かく分けるとおよそ340種にものぼるそうです。施工は大変だっただろうなあ。
建物前には歩道が広くとられ、すてきな都市空間になっています。
舗石も凝っているのですが、ビルの鋭角になっている部分はさすがに接合辺を揃えられなかった模様。
高層部が空を映し出していたのに対し、低層部は周囲の建物をモザイク状に映し出していて、こちらもきれい。
いくつかある建物入口のうちのひとつ。
地下への入口のこの建物もたぶんペローと清水建設の設計だと思います。建物とよく調和しています。
ビルの裏側、阪急東通り商店街からの眺め。裏側の外観もぬかりなく整っています。
Références
- « Fukoku Life Osaka project », le site de Dominique Perrault Architecture.
- 「大阪富国生命ビル」、清水建設のサイト
- 「施工事例/オフィスビル/大阪富国生命ビル」、『ビル建材』〔三協立山株式会社 三協アルミ社〕のサイト
- 「Building Guide 大阪富国生命ビルについて」、大阪富国生命ビルのサイト
Autres travaux de Dominique Perrault : ドミニク・ペローの他の建築
Photos prises en février 2022.
2022年2月撮影