イマジーヌ研究所 : Institut Imagine

17 oct. 2020

Institut Imagine イマジーヌ研究所


24, boulevard du Montparnasse, 75015 Paris.
2009-2014 : Atelier Jean Nouvel + Valero Gadan Architectes (aménagement intérieur).

モンパルナス大通り24番地、パリ15区
2009-2014年:アトリエ・ジャン・ヌーヴェル+ヴァルロ・ガダン建築設計(内装、設備)

Institut Imagine イマジーヌ研究所

パリ15区にある、遺伝病の研究施設および病院。正式な肩書は「イマジーヌ財団、遺伝業研究施設」で、隣接するネッカー小児科病院の付属研究所兼病院という位置づけです。設計はジャン・ヌーヴェルとヴァルロ・ガダン建築設計。後者の設計事務所は医療施設の設備や内装に実績のある事務所です。全面ガラス張りなので、晴れの日とくもりの日とで外観が全然ちがう。

角地に面する箇所は複雑な立体になっています。ガラス表面が曇っているように見えるのは、遺伝子のイメージをモチーフにした模様。そしてさらによく見ると、赤文字と青文字で”ima gin”の文字があしらわれています。芸が細かい!

この角度がから見ると、同じくジャン・ヌーヴェルが設計したカルティエ財団美術館に似ていなくもない。ジャン・ヌーヴェルは色々なジャンルの建物を造ることができる多彩な建築家というイメージですが、ガラスファサードの建物がいちばん彼らしいように、個人的には思います。

入口部分もガラス張り。

地階部分はピンクとか黄色と黒とか、けっこう攻めた色使い。

閉所時は入口にシャッターがかけられるのですが、そのシャッターのデザインも凝っています。

おさまり色々。

ガラスの壁の端部からちらっと見た、中の様子。施設内は中庭が設けられていたり自然光がふんだんに差し込む配置になっていたりという工夫がされているそうです。

シェルシュ・ミディ街からの眺め。こちらも全面ガラス張りでインパクトがあります。

遠景。透明な宝石のように見えてうつくしい。建物単体で見ると非常に主張の激しい外観に見えますが、遠くから見るとパリの街並みにうまく溶けこんでいます。ガラス張りファサードの意図としてジャン・ヌーヴェルは「目立ちつつ、かつ目立たないこと」と言っていましたが、それがうまく実現しているように思います。

Références

Autres travaux de Jean Nouvel : ジャン・ヌーヴェルの他の建築

Photos prises en avril 2016 et décembre 2018.
2016年4月、2018年12月撮影