ド ブルケール邸 : Hôtel de Brouckère

25 janv. 2021

Hôtel de Brouckère ド・ブルケール邸


Rue Jacques Jordaens 34, Bruxelles (Extension Sud).
1898 : Octave Van Rysselberghe et Henry van de Velde : Art nouveau.

ジャック・ジョルダンス街34番地、ブリュッセル拡張圏(南部)
1898年:オクターヴ・ヴァン・レイセルベルヘ、アンリ・ヴァン・デ・ヴェルデ:アール・ヌーヴォー

Hôtel de Brouckère ド・ブルケール邸

ジャック・ジョルダンス街とクレイェ街の交わる南西向き角地に建つ邸宅。設計はオクターヴ・ヴァン・レイセルベルヘとアンリ・ヴァン・デ・ヴェルデで、ヴァン・デ・ヴェルデは主に内装担当。この2人は、同じく角地に建つアール・ヌーヴォー様式の邸宅、オトレ邸(1896年)も設計しています。オトレ邸とは異なり、このド・ブルケール邸は装飾や立面の凹凸が少なく非常に端正なたたずまい。

側面の庭に接する立面は赤と白のれんがでまた違ったおもむき。この、庭付きの邸宅の持ち主はフロランス・ド・ブルケールという夫人で、ベルギー労働者党の活動家で後に上院議員にもなったルイ・ド・ブルケールの義母であったとのこと。現在、この建物は在ベルギードイツ人(ドイツ語話者)協会として使用されています。なお写真の一部がぼやけているのは、ちょうど降り出した雨がレンズに当たってしまったため(泣)

軒下のラインが非常にうつくしいです。オルタ式の、しなるようなアール・ヌーヴォーの曲線美とはまた違ったうるわしさ。

唯一、装飾らしい装飾が見られる窓の欄干部分。洗練された石細工。

截石(stéréotomie)線の精巧さにもほれぼれします。ずっと見ていたくなるような建築でした。

Références

Autre travail d'Octave Van Rysselberghe : オクターヴ・ヴァン・レイセルベルヘの他の建築

Photos prises en août 2017.
2017年8月撮影