Passerelle Marcelle Henry, 75017, Paris.
2013-2018 : Marc Mimram Architecture et Ingénierie.
マルセル・アンリ歩道橋、パリ17区
2013ー2018:マルク・ミムラム建築・エンジニアリング
パリ市街地の北西部、クリシー=バティニョル集中開発地区にかかる人道橋。サン=ラザール駅から延びる郊外鉄道や地方急行列車の線路の上に架かる、長さおよそ116mの桁橋となっております。橋の下を走る線路の数はかなり多く、周辺区域は大きく分断されるような格好となっていたので通行の利便性向上に大きく寄与する橋です。ちなみにこの橋を西側に渡ったすぐのところに、横長のガラス箱をいくつも積み重ねたような楽しい集合住宅建築(バルトロ・ヴィルマール都市建築設計事務所により2015年造)もあるのでそちらの見学もおすすめ。
橋の防護柵がダイナミックにうねっているのが特徴。防護柵はもっとも高いところで2.5mもあるそうで、これはフランス国鉄から課せられた設計条件であったそうです。
防護柵は高さがあるとはいえ網状になっており、軽やかに波打つようにもなっているためそこまで圧迫感はないです。欧州や中国で数々の橋梁設計の実績を持つマルク・ミムラム事務所の手腕が光ります。なお、都市整備や周辺環境に関する調査検討にはACLAA建築都市計画事務所が参与しているようです。
橋の幅はおよそ6mですが床版はごく微妙に湾曲していて、膨らんだ箇所にはベンチが設けられています。橋が通行の場としてだけでなく憩いの場としても機能するよう、設置されました。
橋のすぐ南東にある、ポン・カルディネ駅からの一枚。橋は線路から見られることも考慮に入れてデザインされたそうです。また、複数本の線路が交錯しつつ走るイメージがデザインの発想源のひとつとなってもいるそうです。
橋全体をきれいに撮影できる地点があんまりないのが残念なのですが、こればかりは設計者もどうしようもないですね。
Références
- « Passerelle Marcelle Henry, ZAC Clichy Batignolles », le site de Marc Mimram Architecture et Ingénierie.
- « Passerelle Marcelle Henry », le site de ACLAA Architecture et Urbanisme.
- « Marcelle Henry Footbridge / Marc Mimram », le site ArchDaily.
Autres travaux de Marc Mimram : マルク・ミムラムの他の作品
- Passerelle des Bouvets : ブーヴェ歩道橋(2012)
- Pont Václav Havel : バーツラフ・ハヴェル橋(2012)
- L'Archipel : ラルシペル(2021)
Photos prises en septembre 2018.
2018年9月撮影






