Rue Van Campenhout 51, Bruxelles (Extension Est).
1901 : Gustave Strauven : Art Nouveau.
ファン・カンペンホウト街51番地、ブリュッセル(東部拡張圏)
1901年:ギュスターヴ・ストローヴァン
アール・ヌーヴォーの鬼才、ギュスターヴ・ストローヴァン弱冠23歳の作。なんという早熟さだろう。
ストローヴァンといえば過剰ともいえる装飾を施した建築作品が有名ですが、この作は割と落ち着いた作風。とはいえ水平の細い線状装飾や凝った形状の軒持ち送りなど、ストローヴァンらしさもやはり感じさせる。20代前半にして、自分のスタイルを自在に使い分ける手腕をすでに発揮できるというのがすごい。
扉の観察は、アール・ヌーヴォー建築鑑賞のたのしみのひとつ。
ストローヴァンのサイン。ちなみにこの家の施主、ジュール・クワシェという人がどういう人物であったかは不詳。そもそも、”Kwachet”が本当に「クワシェ」と読むのかどうかも定かでない・・・。
ストローヴァンは1900年代にブリュッセルやトゥルネ(仏国境に接したベルギーの町)で住宅建築を多く手がけた後、関心の対象を次第に住宅設備や乗り物の発明等に移してゆきます。そして第一次大戦に従軍し、大戦中に負った怪我が原因で40歳の若さで世を去ります。生き急いでしまった天才、という形容が頭に浮かぶ・・・。
Références
- Isabelle de Pange, Cécile van Praet-Schaack, 400 Façades étonnantes à Bruxelles, Éditions Aparté, 2003, p. 210.
- « Maison Kwachet », le site de Région de Bruxelles-Capitale : Inventaire du patrimoine architectural.
Autres travaux de Gustave Strauven : ギュスターヴ・ストローヴァンの他の建築
- Maisons de la rue Saint-Quentin : サン=カンタン街の家(1899)
- Maison Van Dijck : ヴァン・ダイクの家(1900)
- Maison De Beck : ド・ベックの家(1902)
- Maison de la rue de l'Abdication : ラブディカシオン街の家(1902)
- Maison de Gustave Strauven : ギュスターヴ・ストローヴァンの家(1902)
- Maison du boulevard Lambermont : ランベルモン大通りの家(1910)
Photos prises en juillet 2017.
2017年7月撮影