ヴィラン14世街の2対の家 : Maisons jumelées de la rue Vilain XIIII

28 févr. 2021

Maisons de la rue Vilain XIIII ヴィラン14世街の家


Rue Vilain XIIII 9 et 11, Bruxelles (Ixelles).
1902 : Ernest Blerot : Art noveau.

ヴィラン14世街9、11番地、ブリュッセル(イクセル地区)
1902年:エルネスト・ブレロ:アール・ヌーヴォー

エルネスト・ブレロの十八番ともいうべき、2対で建てられたアール・ヌーヴォー住宅。ブレロは他にも、クロワルツ大通りベル=ヴュ街に2対の家を造っています。「ひとつの主題による変奏曲」のアール・ヌーヴォー版みたいなものだと思います。こちらは11番地の建物。建物の向かって右半分に妻屋根が付いているのが特徴的。色の基調は青と緑。

こちらは9番地の建物。黄色と白が色の基調になっています。バルコニーの鉄細工が見事。

エルネスト・ブレロは決まった型からいくつものヴァリエーションを生み出して、効率よく、アール・ヌーヴォー住宅建築をブリュッセル市内に建てまくりました。型がある程度決まっているから設計・建設コストが削減され、そのおかげで、これまでブルジョワの趣味的側面がなくもなかったアール・ヌーヴォー住宅を一般庶民にも比較的手が届きやすいものに変えたのでした。ブレロのこういう業績は日本でももっと評価されてよい気がします。

扉の名手、ブレロ。ブレロといったら扉!

窓枠や出窓を支えている部分の装飾がうつくしい。

建築家のサインと、竣工年代が刻まれています。ところで建築とぜんぜん関係がないのですが、街路名の « Vilain XIIII » って、「14世」を « XIV » とは表記しないんですね。ブリュッセル特有の表記法なのかしら。

Référence

  • « Rue Vilain XIIII 9, 11 », le site de la Région de Bruxelles-Capitale : inventaire du patrimoine architectural.

Autres travaux d'Ernest Blerot : エルネスト・ブレロの他の建築

Photos prises en juillet 2017.
2017年7月撮影