9-1, Momijigaoka, Nishi-ku, Yokohama-shi, Kanagawa-ken, Japon.
1962 : Kunio Mayekawa : modernisme.
2005 : rénovation massive et réaménagement.
神奈川県横浜市西区紅葉ケ丘9-1
1962年:前川國男建築設計事務所:モダニズム
2005年:大規模修繕、改築
横浜の桜木町駅から紅葉坂をのぼっていったところにある、劇場ホールや科学学習センターを収めた複合施設。前川國男による設計で、1962年に完成しました。紅葉ケ丘の同じ敷地内には、やはり前川國男による設計の神奈川県立音楽堂・図書館や神奈川婦人会館があり、前川建築作品の一大集積地となっております。
入口は南側。機械回路のような硬質な立面が非常にかっこよいです。前川建築は1960年代中頃くらいを境に、コンクリートの外装かられんがタイルを多用する手法に移行するような印象があるのですが、この建築はまだ「コンクリート時代の前川」といえそうです。
とはいえ建物の南西側は上記ふたつの素材が併用されています。コンクリートかられんがへの様式の変遷期を、そのまま写し取った建ち姿であるようにも見えます。
湾曲した舞台後方の形を外観に大胆に反映させた部分にも、れんがが大々的に使用されています。
突出部を片持ちで支持する柱梁の造形が洗練されていて非常にうつくしい。
上方にまくれ上がるような形状の、いかにもモダニズムなコンクリート庇の下に主要入口があります。守られている感がつよい。同様なまくれ上がりコンクリートは、この建築とほぼ同時期に完成した前川作品である東京文化会館でも採用されています。
2005年に清水建設や横浜の建設会社紅梅組などが実施した改修、改築のおかげもあって、コンクリートの外観が非常にうつくしく保たれています。この修繕の際に耐震性を高めるべく、天文台やプラネタリウムが撤去されたようです。竣工時はなかなか用途てんこもりな施設だったようですね。
このコンクリートの屋外階段がほれぼれするような形状でした。
主要入口わきの、こちらの階段もすてき。上れなくされてしまっているのが残念。壁面にランダムにうがたれた開口も良いかんじ。
建物裏手も、コンクリートとれんがの組み合わせで整えられています。
Références
- 「神奈川県立青少年センター」、文化庁「近現代建造物緊急重点調査(建築)」の神奈川県のページ
- 「青少年センター 施設のご案内」、神奈川県のホームページ
- 「第19回BELCA賞ベストリフォーム部門表彰物件」、公益社団法人ロングライフビル推進協会、BELCA賞表彰建築物紹介ページ
Autres travaux de Kunio Mayekawa : 前川國男の他の建築
- Salle de concert et bibliothèque préfectoraux de Kanagawa : 神奈川県立音楽堂・図書館(1954)
- Tokyo Bunka Kaikan : 東京文化会館(1961)
- Mairie de Naka à Yokohama : 横浜市中区庁舎(1983)
- Sanjō-kaikan de l'Université de Tokyo : 東京大学山上会館(1986)
Photos prises en février 2016 et en décembre 2021.
2016年2月、2021年12月撮影











