シャッス通りの家 : Maison de l’avenue de la Chasse

16 nov. 2023

Maison de l’avenue de la Chasse シャッス通りの家


Avenue de la Chasse 141, Bruxelles (Etterbeek).
1910 : Paul Cauchie : Art nouveau (géométrique) + Sécession viennoise.

シャッス通り141番地、ブリュッセル(エテルベック地区)
1910年:ポール・コーシー:アール・ヌーヴォー(幾何学様式)+ウィーン分離派様式

建築家としてよりもむしろ彩色壁画作者やデザイナーとして名高い、ポール・コーシーが設計した住宅。コーシーは生涯で4件しか建築の設計を行っておらず、シャッス通りのこの家は彼の第2作目です。

コーシーによる設計の家というだけあって、最上階は彼の手による、アール・ヌーヴォーの世界を体現するかのような女性の繊細で優美な彩色壁画で飾られています。ところで、下記参照リンクの最初に挙げたサイトにてコーシーの手による立面図デッサンが掲載されているのですが、それを見るとデッサンと現状とが大分違っていることに気付きます。具体的には、デッサンでは3階部分の中央の窓はなく、彩色壁画の図案も大きく異なっています。これは第三者が事後的に、彩色壁画も含めて改変したのかしら。と思ってさらに調べてみると、この建物が建築遺産認定されたときの評価報告書類があって(参照に挙げた2番目のリンク)、それによればこの彩色壁画はやはりコーシーの手によるものだと書かれていました。きっと、立面図を描いた後に実際の施工の際に何らかの原因で変更が生じて、現状のようになったのでしょう。

つい上層階にばかり注目してしまいますが、1階、2階部分も幾何学的な装飾が施されていてみごとです。なお引き続き下記2番目の参照リンクの情報によれば、この住宅にはコーシーと度々協働した建築家、エドゥアール・フランキネも関与しているのではなかろうかとのこと。(彼の作品は「エドゥアール・フランキネの家 : Maison Édouard Frankinet」の記事で取り上げているのでよろしければそちらもご覧ください。きれいな家ですよ。)

Références

Autres travaux de Paul Cauchie : ポール・コーシーの他の建築

Photos prises en juillet 2017.
2017年7月撮影