Rue de La Cambre 177, Bruxelles (Woluwe-Saint-Pierre).
1926 : Paul Cauchie.
1936 : surélévation : Paul Cauchie : Art déco.
ラ・カンブル街177番地、ブリュッセル(ウォリュウェ=サン=ピエール地区)
1926年:ポール・コーシー
1936年:3階部分の増築:ポール・コーシー:アール・デコ
建築家としても彩色壁画(スグラフィット)の画家としても活躍した、ポール・コーシーが設計した住宅。1926年に竣工で、その10年後に3階部分が増築されています。この家の施主はマルグリット・スコリエルという音楽家で、すでに妻帯者であったコーシーとここで同棲していたこともあったそうです。
スグラフィットにはオルフェ(らしき人物)が描かれています。1905年にコーシーが建てた自邸で芸術の女神たちが全面に描かれていたのと対照的に、1926年造のこの家ではやたらとマッチョなオルフェが描かれています。線が細くフェミナンな属性を多分に含んでいたアール・ヌーヴォーから、マッシヴでマスキュランな性質がなくもなかったアール・デコへの転換を象徴するかのようで興味深い。なお、スグラフィットは第一次大戦後に急速に廃れてしまったため、この家の作品がブリュッセルで製作された最後のスグラフィットのひとつと言われています。
外装に使われているのは灰色のモルタルと白色の漆喰。白壁の縦のモールディング処理にアール・デコの精神が感じられます。あと、3階の出窓の開き方がおもしろい。
Références
- Isabelle de Pange, Cécile van Praet-Schaack, 400 Façades étonnantes à Bruxelles, Éditions Aparté, 2003, p. 30.
- « Maison Scoriels », le site de la Région de Bruxelles-Capitale : Inventaire du patrimoine architectural.
- « Paul Cauchie »,Wikipedia [NL].
Autres travaux de Paul Cauchie : ポール・コーシーの他の作品
# = Participation en tant que dessinateur de sgraffite
#=彩色壁画デザイナーとして参与
- Maison Dricot : ドリコの家(1900)#
- Maison Édouard Frankinet : エドゥアール・フランキネの家(1903)#
- Maison Cauchie : コーシーの家(1905)
- Maison de l’avenue de la Chasse : シャッス通りの家(1910)
- Maison Florent Rasquin : フロラン・ラスカンの家(1911)#
- Maison de l'avenue Albert Giraud : アルベール・ジロー通りの家(1913)#
Photos prises en août 2017.
2017年8月撮影