アルベール ジロー通りの家 : Maison de l'avenue Albert Giraud

11 juin 2025


Avenue Albert Giraud 9, Bruxelles (Schaerbeek).
1913 : François Hemelsoet : Art nouveau.
  * Sgraffite : Paul Cauchie.

アルベール・ジロー通り9番地、ブリュッセル(スカルベック地区)
1913年:フランソワ・ヘメルスート:アール・ヌーヴォー
  *彩色壁画:ポール・コーシー

ブリュッセル、スカルベック地区の住宅街に建つ家。ブリュッセル市内に折衷様式からアール・ヌーヴォー様式までたくさんの住宅を設計したフランソワ・ヘメルスートによる建築作品です。ヘメルスートはじつはこの物件の向かって左の2軒の家も設計しているのですが、その連作のなかで一番目を惹いたのが9番地のこの家。

上層階を飾る彩色壁画を手がけたのは、こちらも売れっ子の装飾家、ポール・コーシー。アール・ヌーヴォーのイメージにぴったりな、図案化された植物状の装飾と女性という組み合わせになっています。

出窓のガラスが描くカーブがなめらかでうつくしい。間口の狭い建築ながら、見所がたくさんあります。

1階部分は、ブリュッセルの住宅建築で非常によく使われる青色石灰岩で構成されています。

玄関扉や窓の鉄柵細工がすばらしい。ところで、通りに面して建つブリュッセルの住宅で、ここまで奥まった位置に玄関扉が設けられているのは割と珍しいと思います。

ヘメルスートの署名。ヘメルスートは「フランソワ」と「フランス」の2種類の名前を使っているのですが、こちらの署名では後者を名乗っています。

Référence

Autre travail de François Hemelsoet : フランソワ・ヘメルスートの他の建築

Autres travaux de Paul Cauchie : ポール・コーシーの他の作品
  # = Participation en tant que dessinateur de sgraffite
  #=彩色壁画デザイナーとして参与

Photos prises en juillet 2017.
2017年7月撮影