ドゥプレ=ヴァン デ ヴェルデ邸 : Hôtel Deprez-Van de Velde

8 janv. 2021

Hôtel Deprez-Van de Velde ドゥプレ=ヴァン・デ・ヴェルデ邸


Avenue Palmerston 3 et rue Boduognat 14, Bruxelles (Extension Est).
1895-1896 : Victor Horta : Art nouveau.
1910 : agrandissement et modification : M. et R. Genard.
1963 : surélévation et modification : Jean Delhaye.

パルメルストン通り3番地、ボデュオニャ街14番地、ブリュッセル(東部拡張圏)
1895-1896 年:ヴィクトル・オルタ:アール・ヌーヴォー
1910年:拡張と改築:M・ジュナール、R・ジュナール
1963年:建て増しと改装:ジャン・ドラエー

Hôtel Deprez-Van de Velde ドゥプレ=ヴァン・デ・ヴェルデ邸

ヴィクトル・オルタの設計で1896年に完成した邸宅。施主はベルギーを代表するクリスタルガラス工房、ヴァル・サン=ランベールの経営者ジョルジュ・ドゥプレと、その妻ヴァン・デ・ヴェルデ。この時代あたりからヴァル・サン=ランベールはアール・ヌーヴォー様式のガラス製品を積極的に手掛けるようになるので、丁度、設計者と施主の趣味が一致した建築となったのでした。ちなみに貴金属細工職人のフィリップ・ウォルファースは1890年代後半にヴァル・サン=ランベールの工房で自分の作品を製作しています。彼の貴金属商品店の設計もオルタは手掛けているので、その設計業務はドゥプレの紹介だったのかも。

パルメルストン通りからの眺め。4階部分がそっけなく見えるのは、1963年に事後的に増築されたものであるため。ドゥプレ=ヴァン・デ・ヴェルデ邸は1910年と1963年の2度にわたって大規模な改築を経ています。竣工当時の写真は下記レフェランスで挙げた1番上のリンク先で見られるのですが、手が加えられる前の建ち姿の方がやはり圧倒的に技巧的で魅力的。

この入口は1963年の改築時に取り付けられたもの。この改築を指揮したジャン・ドラエーはオルタの下ではたらいていた建築家で、オルタ設計のタッセル邸やソルヴェイ邸などの修繕修復も手掛けています。そのため、そっけなくはあるけれどオリジナルの建物に配慮するような意匠になっているようにも思います。

こちらの持ち送りや鉄柵の細工は竣工時のままのもの。流れるような優美なラインがすばらしい。

角部の窓は1910年の改築の際に塞がれて、不思議な装飾のようになっています。1910年の時点ではすでに、家の持ち主はアンリ・ランカンという人物に移っていました。彼がどういう人物であったかは不詳。

ボデュオニャ街の壁面。リズミカルに配置されたこの窓は1910年の改築時のもの。

こちらの主要玄関は竣工時のままの姿。オルタによる意匠の洗練具合、美的感覚は突出していると実感しないわけにはゆかない。

1階角部のこの見事な石細工も幸い、竣工時の姿をとどめています。第三者によって大幅な改築が行われたことによってかえって、オルタの凄みが実感できるドゥプレ=ヴァン・デ・ヴェルデ邸。なおこの邸宅の向かい側すぐに、同じくオルタによる設計のヴァン・エートヴェルド邸も建っているので合わせて見学すると楽しいと思います。

Références

  • « Hôtel Deprez-Van de Velde », le site de la Région de Bruxelles-Capitale : Inventaire du patrimoine architectural.
  • « Hôtel Deprez-Van de Velde », Wikipédia.
  • Giuseppe Cappa, Le Génie verrier de l'Europe [1998], Pierre Mardaga, 2001 [deuxième édition], pp. 51-75 (l'article sur le Val Saint-Lambert).

Autres travaux de Victor Horta : ヴィクトル・オルタの他の建築

Photos prises en juillet 2017.
2017年7月撮影