TSビルディング : TS Building

26 mars 2023

TSビル


3-1-2, Tenma, Kita-ku, Osaka-shi, Osaka, Japon.
1986 : Tadao Ando Architect & Associates.

大阪府大阪市北区天満3-1-2
1986年:安藤忠雄建築研究所

大川が堂島川と土佐堀川に分岐するちょうどその手前くらいの地点に建つビル。設計は安藤忠雄で、1986年造。

安藤忠雄建築らしい、端正な立面。最上階の窓が、他の階のものよりも大きくなっています。良い景色が眺められそう。

このビルのオーナーである、故、堺屋太一のイニシャルをとってTSビルと名付けられたのだとか。

高層部に設けられた半屋外階段がすてき。ここで2層分、壁に大穴を開けてしまうセンスがすごい。

建物裏手も、ぴしっとまとめられています。

入口部分は門のようになっていて矩形の空洞が訪問者を迎え入れます。

1階テナントは、ショーケースに収められている風に見える。

奥まった細い空間でありつつも、ふと見上げるとダイナミックな3次元空間が広がっているという、まさに安藤ワールド。わたくしは安藤空間中毒者なので、こういう空間に脚を踏み入れるとうれしくなってしまいます。

建物の情報が刻み込まれたプレート。
と、ここまでで撮影を終えたつもりでいたのですが最近(2023年)、この1階においしいメキシコ料理屋が入ったというのでさっそく(建物内部の写真を撮りがてら)行ってきました。

店内の様子。大きなガラス窓の手前に地下階がダイナミックに開いているので、開放感がありつつも適度に奥まった居心地よい場になっていました。この空間を拝めただけでも、訪れてよかったなと思いました。

店内は安藤建築の代名詞ともいえるコンクリート打ち放しの壁も残ってました。ちなみに写真に写っているのはわたくしの身内の人。2人でブリトーとメキシコ風ステーキプレートをいただいたのですが、どちらもすばらしくおいしかったです。店員さんも非常に感じがよかったし、2人して再訪即決でした。

それにしても、こんな立体空間が1階部分に広がっていたとは。安藤空間おそるべし。

階段を見てもほれぼれします。

地下はギャラリーになっていて、創作者たちの個展もしばしば開催されるとのこと。こちらもたのしみ。

Références

Autres travaux de Tadao Ando : 安藤忠雄の他の建築

Photos prises en février 2022 et en mars 2023.
2022年2月、2023年3月撮影