コリネ荘、クック荘、デュバン荘 : Villa Collinet, villa Cook et villa Dubin

7 avr. 2025


4, 6 et 8, rue Denfert-Rochereau, 92100 Boulogne-Billancourt, France.
1926 : construction de la villa Collinet : Robert Mallet-Stevens : modernisme.
1927 : construction de la villa Cook : Le Corbusier : modernisme.
1929 : construction de la villa Dubin : Louis Raymond Fischer : modernisme.

ダンフェール=ロシュロー街4、6、8番地、ブローニュ=ビヤンクール、フランス
1926年:コリネ荘の建設:ロベール・マレ=ステヴァンス:モダニズム
1927年:クック荘の建設:ル・コルビュジェ:モダニズム
1929年:デュバン荘の建設:ルイ・レイモン・フィシェール:モダニズム

villa Collinet コリネ荘

セーヌ川を挟んでパリの隣にある街、ブローニュ=ビヤンクールに建つ3軒のモダニズム建築。ダンフェール=ロシュロー街8番地のこの建物はロベール・マレ=ステヴァンスの設計により1926年に完成しました。3軒並んだ建物のなかでもっとも早く造られたもので、その後に建設された残り2軒のファサードの規模感は、おおむねこのコリネ荘に倣う格好となっております。

向かって左側の、細長い垂直の窓がある部分は階段室になっています。屋上テラスには弧を描いたガラスが見えるのですが、これは事後的に取り付けられたもの。竣工当初、この部分は片持ち梁の大庇になってました。

villa Cook クック荘

3軒並んだ真ん中の6番地の建物は、ル・コルビュジェの設計により1927年に完成したクック荘。この邸宅の施主ウィリアム・クックはアメリカ人ジャーナリストで、自身も絵筆をとる美術愛好家でもありました。そのためこの家の3階部分は、壁に絵画を多く掛けられるように2層吹き抜けになっています。

およそ10mの間口いっぱいに広がる連続水平窓が印象的。

1階にはピロティも見えます。ピロティ、連続水平窓、屋上庭園、自由な立面、自由な平面というコルビュジェの提唱する「近代建築5原則」がすべて適用された事例として、クック邸は建築史的価値が高いといえます。

屋上庭園が気持ちよさそう。かっこいいシャープな鉄柵は竣工当時の原型をよくとどめています。

villa Dubin デュバン荘

3軒のうち最後に建てられたのが、1929年造のデュバン荘。設計はレイモン・フィシェール。

他の2軒と同様デュバン荘にも竣工当時は屋上庭園があったのですが、増築によって失われてしまい残念。竣工当時の写真が載った現地の案内立て看板は、下記の参照リンク、« Archi-Wiki »のページでご覧いただけます。

ファサードからだけだと建物内部の構成がよく分からないのですが、大体8層分くらいの階層に分かれているそうでおどろき。レイモン・フィシェールはアドルフ・ロースとの協働者でもあったため、ロースの提唱する「ラウムプラン」(建物内部の構成を3次元的に構想し、各部屋の機能に応じて天井高を決めるという設計方針)に則って複雑な造りになったみたいです。

Références

Autre travail de Robert Mallet-Stevens : ロベール・マレ=ステヴァンスの他の建築

Autres travaux de Le Corbusier : ル・コルビュジェの他の建築

Autre travail de Raymond Fischer : レイモン・フィシェールの他の建築

Photos prises en septembre 2018.
2018年9月撮影